川上澄生　「ランプ」　限定５００部発行・初和５２年・東峰書房・和装本

著者プロフィール　 神奈川県出身。青山学院高等科在学中に、木口木版の合田清と知り合っている。川上澄生の木版画には、大正末期から昭和の頃に盛んとなったオランダ文化研究の影響がみられる。かつての横浜絵や長崎絵のような発想・主題からやがて明治の文明開化期の詩的表現へと向かっている。特に長崎南蛮風俗、明治開化風俗に惹かれ、それらは素朴な彫り味と、懐古的な詩情に満ちており、独自なプリミティブな作品を生み出すこととなった。彼の版画は、すべての工程を一人で行う創作版画であり、自作の版画による絵本も愛好すべきものとなっている。また、ガラス絵、肉筆画も残しており、国画会の会員となっている。『ウィキペディア（Wikipedia） 「“ランプ”は川上さんが昭和１５年に出版したいわゆる川上絵本の一冊でアオイ書房発行である。らんぷを主とした版画二十四図とこれにまつわる短い文章を配したもので、全五十二頁の冊子である。特漉薄手の和紙を二枚ずつ重ねて二つ折りにした袋とじの和製本で縦二十八ｃｍ、横二十センチの大きさである。 表紙は赤レンガに墨で鉄柵を摺り込み、左上にらんぷと婦人をあしらった題箋がはりつけてある。それに帙がついている。（中略）これにうすい柿渋がぬってあるので年と共に全体に色がつき四十年を経た今日まことに落ち着いた渋みをにじみ出している。 絵は川上さんが自画、自刻したものを職人が摺ったもので、文章の文字は教科書体の楷書で写真植字により独特の味を出している。」塚田泰三郎（栃木県立美術館々長） 大正１５年１２月にアオイ書房より初版発行された川上澄生「ランプ」の復刻版で、東峰書房・昭和５２年１１月限定５００部発行です。外箱、帙入りで和装本です。経年のヤケもほとんどなく、シミや汚れ、書き込み、シールの剥がし跡、蔵書印なども無い美本です。 中古本であることをご理解の上、購入のご検討をお願いいたします。 ※同作品の、「龍星閣・昭和２８年９月限定千部発行・夫婦函付」も出品しています。

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